目が見えない人にとっての「美」

丸山住宅

2010年10月20日 08:37



建築を仕事とする僕らにとって
「建築とは?」
「住宅とは?」
を考えない日は、ないです。

ハウスメーカーの営業マンが考えた住宅が本当の住宅なのか?
建築家が寝ないで考えた住宅が本当の住宅なのか?

住宅の本質とは何か?



ちょっと哲学的になってしまいましたが、
先日、「WEDGE」と言う雑誌の千住博氏のコラムにフランス人の写真家ソフィ・カルの作品

『盲目の人々』が取り上げられていました。

生まれてから一度も目が見えない人に
「あなたにとって美とは何か」と問いかけた作品です。

僕の心に一番残ったのが
ある少女の言葉で
「緑は美しい。私が何かを好きになるたびに、いつも、人はそれは緑だといいます。
草は緑だし、木々も、葉も、自然もまた緑です。私は緑の服を着たい。」



パッと見が美しい写真を載せているハウスメーカーのCMや広告をよく見ます。
建築家の設計の奇抜な形をした住宅も建築雑誌で頻繁に見ます。

「美」の捉え方も「住宅」の捉え方も人によって異なります。

出来れば、パッと見の美しい規格化された住宅より、
各々の御施主さんのための住宅を努力して作っていこうと思います。

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